請求可能な損害

損害賠償金？慰謝料？

どんな損害を請求出来るかの前に、「損害賠償金」と「慰謝料」の違いをご存知でしょうか。交通事故にあうと、いろんな単語が出てきますが、この2つはよくわからないですよね。実は、慰謝料は損害賠償金の一部なんです。

交通事故の被害者である皆さんが加害者に対して請求出来るのが「損害賠償金」です。損害賠償金には「財産的損害」と「精神的損害」とがあり、後者の総称を「慰謝料」と言います。

財産的損害とは？

上記では、慰謝料が精神的損害の総称と説明しましたが、もう一方の財産的損害についても説明します。財産的損害とは交通事故に遭わなかった場合の財産状態と交通事故に遭ってしまった場合の財産状態の「差」の事です。そして、財産的損害は「積極損害」と「消極損害」に分けられ、それぞれ以下のように定義されています。

積極損害: 当該事故によって支出を余儀なくされた損害です。将来的に必要になるであろう支出も含まれます。

消極損害: 当該事故に遭わなければ得ることが出来たにもかかわらず、当該事故により得ることが出来なくなった財産的損害のことです。

請求出来る損害賠償金

損害賠償金は、「精神的損害」「財産的損害」を総合的に考慮し算定されます。以下にそれらの詳細を示します。

精神的損害

慰謝料
入通院慰謝料	入院あるいは通院期間によって決められる
後遺障害慰謝料	第1級から第14級までの等級が定められている
死亡慰謝料	年齢、収入、家庭環境、社会的立場などで決められる

財産的損害

積極損害
既に負担した費用	治療費、入院雑費、交通費等
将来負担する費用	介護費、家屋改修費用、車両改造費用等

消極損害
休業損害	事故によって受け取れなかった給与等
後遺障害逸失利益	後遺障害により、将来的に受け取れなくなった給与等
死亡逸失利益	死亡により、受け取れなくなった給与等